第87回長崎平和学講座が7月10日、講師に三田村静子さんを招いて開催されました。講演のテーマは「核兵器のない未来を信じて~紙芝居に込めたナガサキの心~」。
 三田村さんは、3歳の時に爆心地から4キロの福田の自宅で食事中に被爆。
その時、放射線降下物と思われる灰がご飯の上に降りかかり、当時何も知らなかった三田村さんは、それを口にしました。その後、一緒にいた2人の姉を亡くし、三田村さん自身も4度の大病を。わが子もがんで亡くしました。原爆の恐ろしさ、そして放射線が与える影響を、涙をこらえながら語られました。

 また講演では、城山小学校を擬人化した紙芝居を披露。紙芝居を始めた当初は、周囲から冷ややかな目で見られていた活動でしたが、子どもたちに戦争の悲惨さ、原爆の恐ろしさを伝えていくには紙芝居がいいと、地道に平和活動に取り組んできたそうです。

 今回の講演で、思い出したくないような被爆のつらさを語ってくださる、被爆者の方々への感謝が溢れました。三田村さんは自身も被爆者でありながら、他の被爆者の方々の体験を紙芝居として残し、後世に語り継いでいかれています。この地道な活動がいかに大変で、いかに勇気ある行動かと思うと、私たちもそれに続かなくてはならないと決意を新たにしました。(恵)

長崎創価学会 長崎平和学講座1

長崎創価学会 平和学講座2