長崎県の中央には、琵琶湖の約半分ほどの面積をもつ“大村湾”があります。

この大村湾は、外海との接点域が極めて小さいという特徴をもつユニークな海です。そのため、穏やかな波が静かに打ち寄せ、その音はまるで琴の音のように聞こえることから「琴の海」とも呼ばれています。

この大村湾の一角には、1918年に設置された片島魚雷発射試験場跡があります。1942年の太平洋戦争中には、陸続きとなり、近くに川棚海軍工廠が開設されました。

1904年、日露戦争開戦。
1914年、第1次世界大戦勃発。
1937年、日中戦争勃発。

この建物が設置されたのは、日本が戦争の時代を突き進んでいる最中でした。

設置から104年。
今、この戦争遺構の一部には崩落の危険もあるため近づくことはできませんが、朽ちながらも静かに佇むその姿と穏やかな海は、平和の大切さを物語っているように感じます。

※現在、この施設は戦争遺構として町の管理のもと大切に保全されています。(弘)

長崎創価学会 魚雷発射試験場2

長崎創価学会 魚雷発射試験場3

長崎創価学会 魚雷発射試験場4