~第44回「SGIの日」記念提言 “水資源を守る体制を強化”~
皆さんは、国連が推進する「持続可能な開発目標」(SDGs:Sustainable Deveroment Goles)という取り組みをご存知ですか?
SDGsは2015年9月に国連で採択され、全世界を対象に地球環境の劣化や自然資源の枯渇を招かない持続可能な開発を目指しています。このSDGsには、5つの分類・17の目標があります。
今回の「SGIの日」記念提言で池田先生は、この17の目標の中から「目標6:安全な水とトイレを世界中に」の分野に焦点をあて、“人間の生命と生活と尊厳を守る基盤となる安全な水の確保”との観点から、水資源を守る体制強化のため国連に水資源担当特別代表を設置することを提案しています。
NPO法人「ウォーターエイドジャパン」では2017年データをもとに次のように報告しています。
“きれいな水を得られない” 8億4400万人
“衛生的なトイレに行けない” 23億人
“下痢により死亡する子ども” 1日800人
また、ユニセフ(国連児童基金)とWHO(世界保健機関)は2017年7月に水と衛生に関する報告書を発表。それによると世界では、21億人(世界人口の約10人に3人)が安全な水を自宅で入手できず、45億人(同10人に6人)が安全に管理されたトイレを使うことができないことを明らかにしました。
SDGsの取り組みで素晴らしいところは、1つの取り組みが1つの課題克服だけに留まらないところです。
例えば、“安全な水”への取り組みでは「目標1:貧困をなくそう」や「目標3:すべての人に健康と福祉を」「目標4:質の高い教育をみんなに」「目標5:ジェンダー平等を実現しよう」など、他の複数の課題解決にも繋がる大事な取り組みとなります。
「誰も置き去りにしない」とのSDGsの精神は、「自他ともの幸福」を目指す仏法の精神に通じるものがあります。
もう一度、私たちの足元を見つめてみませんか?
私たちにしかできない行動があります。その勇気の一歩が、どんな厳しく困難な現実社会をも変えていく力になるはずです。(弘)