第43回「SGIの日」記念提言 『人権の世紀へ 民衆の大河』 に学ぶ

長崎総県女性平和文化会議 林田議長

今回の提言で、池田先生は「すべての人々が尊厳を持って生きられる平和と共生の地球社会という『新しい現実』を創造することは決して不可能ではなく、その挑戦を成し遂げる原動力は民衆の連帯にあると私は確信してやまない」と訴えています。私は、すべての人の人権を守っていくためにも、様々な地球的課題を乗り越えるためにも、「民衆の連帯」を広げていくことが最も大切なことなのだと感じました。
また、池田先生が提言の中で述べていますが、現代社会は排他主義が蔓延しており、自分と違う考えの人をなかなか受け入れられない風潮があるようにも思います。連日のように報道されている紛争地では、政治的違いや宗教、国籍、民族、思想などが原因で対立が起きています。
異なるからわかり合えないのではないかと、私自身心のどこかで思っていました。しかし、  池田先生が提言の中で紹介してくださったマンデラ元大統領の体験と言葉に胸を打たれました。
「人の善良さという炎は見えなくなることはあっても、消えることはない。」
不当な扱いを受け、筆舌に尽くしがたい迫害と闘い抜いたマンデラ元大統領が、国や人種などで人を差別せずに、人の善良さを信じて行動を貫いた姿にとても感銘を受けました。この言葉と不軽菩薩の実践を通して、私自身あらゆる人に善良の炎があることを改めて痛感しました。

核兵器廃絶を求める心が同じであるならば、対話を通して共通項を見つけるとともに、連帯の輪を広げていける。先生と共に生命尊厳の哲学を基調とした平和運動に取り組む一人として、核兵器廃絶のために多くの人々と協力しながら行動を起こしていきたいと思います。
また、「仏といっても、人間と隔絶した存在では決してない。不軽菩薩のように、自己の尊厳に目覚め、その重みをかみしめながら、周りの人々を大切にする人間の振るまいが、そのまま、仏界という尊厳の生命の輝きを放ち始めるというのが、法華経の核心にある教えなのです。」との先生の言葉のままに、もっと周りの人を大切にし、自他共の幸福に尽くし抜く女性へと成長してまいります。

ノーベル平和賞受賞記念 特別市民セミナー 参加!

核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)ベアトリス・フィン事務局長 基調講演

「核兵器禁止条約をどう活かすか?~ナガサキからのメッセージ~」

長崎創価県女性平和文化会議 高倉議長

今年1月13日、長崎市で行われた特別市民セミナーに参加しました。同セミナーでは、昨年ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長が、“核兵器禁止条約をどう進めていくのか”とのテーマで講演。核兵器廃絶に向けた課題を考えていく上で「人類の存続の側に立つ」という視点を示されました。“長崎の原爆を繰り返えしてはならない”との心の共有は道徳的な権限があること、また同じ考えを持っている人は世界にもいると語られていました。
この講演を通し私は、様々なコミュニティが「人類存続の立場」を認識し、協力していくこと、市民同士のつながりや草の根の対話が核兵器廃絶を主導する力になることを知りました。
フィン事務局長は若いメンバーに対し、「被爆者の話を引き継ぐこと」「何かのコミュニティに入ること」の重要性を語られていました。私自身も創価学会主催の長崎平和学講座等に参加する度に、長崎に生まれ育った私たちこそが声を上げていくことの大切さを感じます。
今年1月に発表された「SGIの日」記念提言において、池田先生は平和の追求のためには生命尊厳を守り抜くことが必要不可欠であり、消極的な寛容を乗り越えることの重要性を述べられました。被爆者の方々の心を知り、思いを継ぐ。「同じ苦しみを味わわせない」ための呼応道を開始していきたいと思いました。まずは身近な人から思いを共有する対話を進めてまいります。

佐世保常勝県女性平和文化会議 近藤委員

昨年ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長の講演を拝聴する機会に恵まれました。講演の中で、フィン事務局長の「核兵器は軍事よりも政治利用をされており、さらにそれが有益であると考えられている」との言葉が印象的でした。「核兵器は抑止力」という政治的な側面はありえないのだという声を、市民社会から強く声を上げていかねばならないと感じました。

<編集後記>

いよいよ核兵器禁止条約を基盤に、世界のあり方がこれまでと大きく変わる歴史上の重要な時を迎えています! “平和創出の主体者”との誇りと使命を自覚し、あの友この友と朗らかに友好の絆を結んでいきたい。心と心の交流を広げ、一人一人の生命と尊厳が輝く社会の構築に挑戦してまいります。                                 

(長崎新世紀県 渡邊妙子副総合議長)


長崎創価学会 HAPPY EARTH. 2018.3.11